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第70回 国際理解・国際協力のための高校生の主張コンクール

- 第70回(2023年度) 入賞者発表 -

外務大臣賞

筑陽学園高等学校 吉田 瑚都 さん

次期国連総会において、あなたが一般討論演説を発表するとしたら。

法務大臣賞

北杜市立甲陵高等学校 前橋 真子 さん

本年はSDGsの中間年。あなたが、ユースリーダーとしてSDGs達成に向けた若者の取組を提案するとしたら、どのような提案をするか。

文部科学大臣賞

大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎 髙橋 佑奈 さん

本年はSDGsの中間年。あなたが、ユースリーダーとしてSDGs達成に向けた若者の取組を提案するとしたら、どのような提案をするか。

公益財団法人日本国際連合協会会長賞

愛知県立中村高等学校 松田 賢一郎 レムエル さん

次期国連総会において、あなたが一般討論演説を発表するとしたら。

全国人権擁護委員連合会会長賞

岩手県立花巻南高等学校 小水内 ゆりあ さん

次期国連総会において、あなたが一般討論演説を発表するとしたら。

公益社団法人日本ユネスコ協会連盟会長賞

芦屋学園高等学校 田 哲 さん

次期国連総会において、あなたが一般討論演説を発表するとしたら。

日本ユネスコ国内委員会会長賞

宮崎県立宮崎大宮高等学校 三澤 凜 さん

今年、加盟国最多の12回目の安保理非常任理事国となった日本は、どのような取組を行うことで、世界の平和と安全に貢献すべきか。

公益財団法人安達峰一郎記念財団理事長賞

九州文化学園高等学校 尾﨑 杏樹 さん

今年、加盟国最多の12回目の安保理非常任理事国となった日本は、どのような取組を行うことで、世界の平和と安全に貢献すべきか。

NHK会長賞

郁文館グローバル高等学校 堀井 爽夏 さん

本年はSDGsの中間年。あなたが、ユースリーダーとしてSDGs達成に向けた若者の取組を提案するとしたら、どのような提案をするか。

国際連合広報センター賞

逗子開成高等学校 田村 晴 さん

次期国連総会において、あなたが一般討論演説を発表するとしたら。

- 特賞入賞作品紹介 -

次期国連総会において、あなたが一般討論演説を発表するとしたら。

外務大臣賞
福岡県 筑陽学園高等学校 3年 吉田 瑚都

事務総長、総会議長、各国の代表の皆様、私は日本から来た高校生です。本日はこのような機会をいただいたことに大変感謝しております。私の演説を聞いてください。

ウクライナ侵攻、パレスチナ問題、北朝鮮のミサイル問題など、なぜこれらの問題は解決されず、世界平和は実現されないのでしょうか。国際問題が蔓延るこの世の中や、世界平和に向けて行われている取り組みについて考え、私自身、問題解決の糸口を探り、少しでも平和な世界を実現させるその力になりたいと考えています。

私は高校2年生から高校生平和大使として活動しています。この活動の一環に「高校生一万人署名活動」があり核兵器廃絶を求めて署名を集め、毎年国連欧州本部に提出しています。また長崎の平和祈念集会に参加して戦争と平和について学び、居住地域の小学校へ活動内容を広めてきました。このように微力でも平和に向けて力になることを信じ、現在も活動を続けています。しかし私たち高校生が一生懸命この活動を続けても、被爆体験者が核廃絶を訴えても、核兵器が世界中から廃絶されることはありません。現在世界には8ヵ国の核保有国や核兵器抑止論が存在するなど核保有を正当化している国があります。多様な考え方や価値観を持った国々が存在するこの世の中で、平和な世界を実現する難しさを私は実感しています。

世界平和を維持するための国際連合は、現在常任理事国の拒否権によって機能不全に陥っているため、世界平和の実現には限界があるように思われます。なぜ平和の実現は難しいのでしょうか。私は、国家や民族の統一、独立・繁栄を目ざすナショナリズムや、各国の多様な文化、歴史、価値観、言語等の違いが相互理解を難しくし、対立を生み、戦争や国際問題を引き起こす一因になっている点に注目しました。それには、異なる文化や価値観を受け入れる力が相互理解、平和実現への最も根本的なカギであると考えました。

そこで、世界各国の人々の多様性への考え方を知りたいと思い、高校2年生の時に「多様性についての様々な考え方」に着目して探求を行いました。まず、The World Scholar’s Cupというバンコクで開かれた英語の世界大会に参加しました。特にマレーシア人やオーストラリア人は植民地の歴史がある国に住んでいるため、多様な言語や文化が混在している国で生活しているということを知りました。そのためマレーシア人の方はマレーシア人を説明することが難しいと言っていました。またカナダに語学研修にも行きました。カナダは世界的にも多文化主義国家と言われています。特に中国、インド、フィリピンから移住してきた人々が多く住んでいました。カナダでは、「多様性の尊重」が憲法で守られているということもあり、人種差別のような問題は見られませんでした。その他国内でのイベントや友人を介し、少ないですが12名の外国人から多様性について聞くことができました。しかし、その中で「多様性は、人権が侵害され、選択肢が制限された時に終わる。検閲やプロパガンダのもとでは多様性は失われる。」と答えた方がいました。彼女は、現在ロシアによって侵攻されているウクライナ出身でした。そして彼女は、「このウクライナ侵攻を止めるためには、ロシアの多様な意見が尊重され、ウクライナ侵攻反対の意見も尊重される社会体制の実現が必要だ」とも言っていました。

探求活動を通して、国民が望む意見や価値観が認められないことは人権侵害につながるため、多様性の前提には人権の保障があると分かりました。また戦争・紛争の要因には、多文化の尊重が義務付けられていない国の異文化対応、異文化・多言語に対する知識の乏しさ、戦争を正当化する政府とそれに反対する国民の齟齬、国民の情報統制を行う検閲やプロパガンダなどがあります。そしてこれらの要因にアプローチすることが、世界平和への糸口になるのではないかと考えます。

私はこれから大学で、各民族、各国の関係性、全ての人々が平和な社会を実現できる多文化共生の基盤、様々な言語を習得、認識する方法、各国の政府と国民の関係性、国内で報道される情報やそれによる国民への影響を学び、情報に左右されないための情報リテラシーを学びたいです。これらの分野から、戦争や紛争の要因を解決する研究を推し進めたいです。

また、自身で分析した戦争や紛争の要因である異文化対応、異文化・多言語に対する知識を補うために、言語サポート、文化情報、地域コミュニティ等を搭載した多数の国で使用可能なアプリの開発も行う予定です。

最終的には多文化が混在しても全ての人が幸せに生活することができ、国民が政府によって情報の制限を受けることなく、国民の望む意見が反映される社会を実現させたいです。

本年はSDGsの中間年。あなたが、ユースリーダーとしてSDGs達成に向けた若者の取組を提案するとしたら、どのような提案をするか。 - あなたの一歩、わたしの一歩 -

法務大臣賞
山梨県 北杜市立甲陵高等学校 1年 前橋 真子

3人に1人。一億二千万人以上もの人が暮らすこの日本では3人に1人が高齢者か障がい者、ハンディのある人だと言われている。私の妹もその一人である。音が聞こえない、重度難聴という障害と共に生まれた。私は妹とコミュニケーションをとるために幼い頃から手話を覚えた。一生懸命覚えた手話が妹に伝わると嬉しかった。初めて手話で『お姉ちゃん』と呼んでくれた時は泣いて喜んだ。それが私たち姉妹の大切な、大切な意思疎通の手段だった。

ある時、指を指されて言われた。『何あれ。変なの。魔法使いみたい。』レストランの隣の席の男の子。私たちが使う手話をみて発した悪気のない一言。でも、その時の私には心に突き刺さる酷く冷たい言葉に感じた。素直に手話の説明をしてあげれば良かったのかもしれない。でもそれが咄嗟にできなかったのは、自分もどこかで、妹のことを私とは違う、と区別していたからなのかもしれない。

社会には様々な問題がある。その一つに差別問題が挙げられる。『自分とは違う。』そんな区別が不平等な扱いを生み、差別に繋がることがある。最近では、紛争や災害といった避けがたい理由により母国を離れることを余儀なくされた人々が差別を受けることもある。命からがら逃げてきてようやく新たな生活に身を置けると安心した矢先の残酷非道な差別に対し、「私はいいから、子供にだけは笑っていて欲しい。」と言葉を詰まらせて話すテレビの中の女性に私は涙せずにはいられなかった。私にとって、差別とは終わりのない長いトンネルそのものだった。

文化や価値観の違いに漠然とした不安を覚えながらも先日、私はアメリカからの留学生のホームステイを受け入れた。彼は自分の国や言語について様々なことを教えてくれた。英語では障がい者をdisabled peopleとは言わない。people with disabilities障がいと共に生きる人という言い方をするそうだ。あくまでも人に焦点を当て、全員に同じ権利があることを強調するという。そして彼は、自分の国のカフェの写真を見せてくれた。そこには車いすに乗った人が他の人と同じように楽しそうに働いている姿があった。その笑顔に私はハッとさせられた。今までのような怖さや不安は感じなかった。世界が一気に開けた気がした。

そして、私は考えてみた。50年後の2070年。在日外国人の比率は現在の50人に1人から10人に1人にまで高まるといわれている。もしも、私たちが人を傷つけることに鈍感で自分の身勝手な正義を疑いもせず口にしたらどうだろう。文化や価値観の違いから間違いなく争いが起きる。争いが起これば学校に行けなくなる。愛する人といることもできなくなる。当たり前の日常が一瞬にして壊れることになるのだ。

だからこそ、私はこの場に立った。あのカフェの写真のような50年後の未来を作るためには、ここにいる若者にこそ伝える必要があると思ったからだ。もし私がユースリーダーだったら若者に向けて、「差別や衝突を無くすために、正しく発信すること」を提案する。

私たち若者の強みは何といっても、発信することだ。お互いを尊重するには相手の立場に立って考えなければならない。自分の立場に立って考えてもらうには、自分の思いを相手に真っ直ぐに伝える必要がある。間違っていることははっきり伝える。何か助けが必要なときは、こうしてほしいと伝える。この発信の積み重ねが偏った見方を変えていくきっかけとなる。

私は、耳の聞こえにくい子供たちのリトミックにボランティアとして参加し始めた。手話で会話をする中で、自分の中の無意識な思い込みに気づかされた。大切なのは、どちらに優劣をつけることでも、是非を問うことでもない。正しい発信と理解をすることだ。少しの勇気を持って発信すれば、その発信に沢山の人が耳を傾けてくれるはずだ。現在は差別問題に苦しむ人々を支援する募金やイベント、手話や点字を学べる機会も沢山ある。それらに参加するのも、新たな「発信」に繋がるはずだ。

『人種差別は魂の病だ。どんな伝染病よりも多くの人を殺す。悲劇はその治療法が手の届くところにあるのに、まだ掴み取れないことだ。』

これは、元南アフリカ大統領、ネルソン・マンデラの言葉だ。差別は長く、根深く残る。そして残念ながら、簡単に払拭されるものではない。

確かに、私たち若者は、過去の残酷な差別問題を解決することはできない。でも、これから先、差別のない環境を作ることはできる。あなたのほんの少しの伝えようとする意識が人や国の不平等問題解決の「大きな一歩」にきっとなる。

今の私なら胸を張ってあの子に言える。

『これは、”手話”っていって私と妹が話すための大切な言葉なの。』

本年はSDGsの中間年。あなたが、ユースリーダーとしてSDGs達成に向けた若者の取組を提案するとしたら、どのような提案をするか。

文部科学大臣賞
奈良県 大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎 2年 髙橋 佑奈

今年の夏、私は世界各国のユースリーダーたちとSDGs目標達成に向けた解決策を議論する機会を得ました。そこで、「貧困をなくそう」と「人や国の不平等をなくそう」という目標の解決策について、チームで意見を出し合い、発表することになりました。

制限時間が近づいてきた頃、「『先進国が途上国を支援し、途上国の生活水準の底上げを図る』という意見でよいか多数決をとりましょう。」とアメリカからの参加者が全員に呼びかけました。

その意見は、これまで日本で一般的な解決策として語られている方法の一つだったので、私は何ら問題がない、と思い賛成しました。中国やブラジル、エジプトなど他国からの大多数の参加者も賛成しました。賛成12、反対3の多数決により、私たちのチームの意見は決定しました。

しかし、私はどうしても反対した参加者の意見が気になりました。議論の後、直接話を聞きに行くと、反対したインドの参加者が理由を教えてくれました。

「先進国が途上国を支援して、仮に途上国の人々の生活水準が上がったとする。でも、途上国に住む人々皆が、今の先進国と同じような生活をしたらどうなると思う?大気や海は汚染され続け、浪費社会に歯止めがかからなくなってしまうでしょう。代わりに、先進国が今の生活水準を下げるとも思えないし。」

そして、彼女はこうも付け加えました。

「私が一番恐れていることは、先進国は表向きでは国や人の平等の実現を唱っているけれど、本当のところでは、それを望んでいないのではないか、ということ。なぜなら、今の豊かさの基準のままその目標を実現してしまうと、地球は滅んでしまうからね。」

私は彼女の言葉が心に響きました。「確かにそうかもしれない」と思ってしまった自分も嫌になりました。そして、多数決で切り捨てられた意見の中に、大切なことが隠されていることがある、とも思いました。

私は、生活インフラが整い、物に溢れた日本という国で生まれ育ち「先進国は途上国を支援すべき」という固定観念に対して、何の疑いも持たずに生きてきました。このような固定観念は、最近子ども達の間で盛んに行われているSDGs学習の場でも形成されつつあるように思います。例えば、「海の豊かさを守ろう」という目標の解決方法を子ども達に聞くと「プラスチックごみを減らす活動をしよう」という答えが、「気候変動について考えよう」という目標の解決方法なら、「CO2を削減しよう」という答えが間違いなく返ってくるでしょう。もちろん、これらの解決策を一人一人が意識し実行していくことで、未来は良い方向に変わっていくことでしょう。しかし、一方で、子ども達の解答例に見られるように、各問題の解決策に教科書的な回答を設けてしまっているように思います。

SDGsという言葉やその目指す方向性は、今ではたくさんの人に浸透しました。SDGsの中間年を迎えた今、「自分達の価値観や判断基準だけで各問題の解決策に正解を作ってはいけない」ということを皆に知ってもらう必要があると思います。

では、どうすればいいのでしょうか。

私は、特に若い人達が、様々な国や立場の人とSDGs目標達成の方法について話し合う機会をもっと増やすべきだと思います。現在は、オンラインでミーティングを開催するのも比較的簡単にできる時代です。若者たちは、少数派の意見に触れ、偏った視野に気づき、世界中の仲間たちと地球規模での解決策を探る体験をすることができるでしょう。多くの若者がその体験をすれば、きっと未来は変わっていくはずです。

そして、その活動を世界規模で推進できるのが、国連だと思います。国連には、そのような取り組みをしている若者へのサポートや、世界の仲間と話す機会が身近にない若者にも、機会をどんどん提供していってほしいと思います。

さあ、二○三○年まで、あと七年。恐れずに一緒に世界の声に耳を傾けていきましょう。

次期国連総会において、あなたが一般討論演説を発表するとしたら。

公益財団法人日本国際連合協会会長賞
愛知県 愛知県立中村高等学校 2年 松田 賢一郎 レムエル

ご参集の皆様。今年、私たち人類はコロナパンデミックを乗り越えて、再び得られた自由と喜びをかみしめています。コロナからの復活ともいえるこの年、国連が定めたSDGs達成への中間点でもあるこの年、私たちは人類の目標であるSDGs達成へ向けて、今一度心と思いを一つに、様態を確立していかねばなりません。

SDGs達成は、先見の明を持つことでもあると考えます。私の高校の大先輩が社長兼CEOの日本マクドナルド株式会社は、外食産業が大打撃を受けたコロナ禍においてさえ、成長を続けました。なぜでしょうか。それは、将来を見通して、コロナ前から投資してきたことが、社会の変化に合致したためです。今、私たち人類がより良い将来を見据えてとる行動は、次に我々が直面する難題に立ち向かい、乗り越える力に必ずやなるはずだ、ということが学べます。

さて、私はスペイン、ポルトガル、ブラジル、日本にルーツを持ち、日本とブラジルで育って参りました。この背景から、私はSDGsゴールナンバー10「人や国の不平等をなくそう」に特に関心を抱いており、国際社会における重要課題の一つと捉えています。本日は、これに対する私の考えを、難民問題の観点から皆様にお示ししたいと思います。

まず初めに、国際連合の各機関が、食料、住宅、教育において力強い支援を世界中で行ってくださっていることに、深い敬意と感謝を表明いたします。

しかしながら率直に申し上げて、日本人の大多数は、難民について無関心、無知と言わざるを得ないと感じています。国連難民高等弁務官事務所の発表によれば、難民の方々の数は、2021年末の8930万人から、ウクライナ危機が始まって3ヶ月後の2022年5月には、1億人を突破しました。それでは、国際連合安全保障理事会の非常任理事国として、国際社会を主導する立場の我が国日本は、どんな行動をとってきたのか。出入国在留管理庁の発表によると、2022年中、1億人の中の1万人強の方々が、日本に、どうか助けてと手を差し出して来られました。後述しますが、審査期間のずれはあれども、その中で手をつかまれたのは、1万人のうち、たった2%、202人。そしてそれが、日本の1年間の難民受け入れ人数としては過去最多だったのです。

ここで、各国の難民受け入れ人数を、過去10年分で比較してみましょう。ドイツ:約125万人、フランス:約50万人、米国:約34万人、スウェーデン:約24万人、日本:約1000人。愕然としませんか。彼らは、侵略者や移民ではないのです。迫害や拷問から、命からがら逃げてきた人に手を差し伸べられないのは、もはや「罪」だと感じてなりません。

さらに、難民審査の結果が出るまでに、現状平均3年以上を要しています。その間は、ほとんどの人が職に就くことができずに、難民事業本部から受け取る保護費も制限が設けられています。管理局に、劣悪な環境で収容されてしまう可能性もあり得るのです。この、申請者本人に今後の見通しも伝えられることなく何もできずに待つ時間が、難民の方々の人間として生きる権利を、また奪っているのです。

ご参集の皆様。私はこれらの状況は、無知と、自己中心的な考えから起こっており、それらへの対応策は、「教育」と考えます。

そこで私は、日本国民が「外国人」として、現地の人と変わらない生活体験をしてくる教育プログラムを提言します。この理由は私が経験から会得してきたことであり、ここにご説明いたします。外国に実際に足を運び、五感をフル活用するときに初めて、異なる価値観、環境、生活様式を尊重でき、国や言語は違っても、皆、同じ人間なのだと親近感がわきます。インターネットやメディアからの情報だけでは、決して思いやりの心は培えません。ですがら、これらの経験は、法や制度の整備をするにあたって、また外国人と接する上で、大いに役立つと思うのです。オバマ元大統領の次の言葉は、核心をついています。

「他人の身になって学ぼうとすること、彼らの目を通して物事を見ること、そこから平和は始まります。共感は世界を変えることができるのです。外へ出よう、飛び込もう、やり抜くのだ。」

このような経験をした一高校生の輝く将来の希望と行動が、世界をさらに、より良く動かしていくと、どうぞ信じていてください。

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